アメリカ小学校Language Arts授業における論理力の重要性と我が家の日本語学習方針について

アメリカ小学校Language Arts授業における論理力の重要性と我が家の日本語学習方針について

アメリカの小学校でのLanguage Arts(国語)の授業についてどういったことを学ぶのかについて書かれた記事を読んだ。 非常に参考になり一言一句読ませていただいた。

アメリカの公立小学校 1年上期の授業内容
アメリカ公立小学校での論理力の育て方

アメリカの小学校では徹底して論理的思考を学び鍛えるとのこと。 「主題を考える」「なぜを考える、述べる」「要約する」これらの力を鍛えることに注力している。

以下記事より引用:

文章を書いたり、単語を覚えたりするのは、日本と一緒ですが、大きく違うのが読書課題です。毎日20分ほどは読書をすることが推奨
(中略)
親には、“Help your child become a better READER”というプリントが渡され、読みながら以下のような質問をするようにとのアドバイスがなされます。
・主人公はだれか?
・物語の背景は何か?背景は物語の途中で変化するか?
・主人公は、物語の中で、変化していくか?それはどのような変化か?
・あなたは、主人公に似ていると思うか、違うと思うか? それはなぜ?
・この物語の続きに何が起こると思うか?
・本の題名は好きか?嫌いか?理由は?なぜ著者はこの題名にしたと思うか?
・自分が題名をつけるとしたら、どの題名にするか?
・本の中の登場人物の中で友達になりたいのは誰?それはなぜ?
※上記はフィクションに対する読み方で、ノンフィクションに対してはまた違うアドバイスがあり
(中略)
もう一つの特徴は、文章や事象を見て、一番伝えたい主題(メインアイディア)を抽出する課題が多い
(中略)
圧倒的に「読解力」「論理思考力」を鍛えるようになっています。日本のドリルは、読解でも、文章の穴埋め問題のようなものが多いのですが、こちらは、主題を考えさせたり、要約をしたり、もう一歩進んでいます。また、文章を書くときにも「今日は○○しました。次に○○しました。次に○○しました。楽しかったです」ではなく、「○○でした。なぜなら○○だからです。」という書き方になります。これは、やはりこちらのほうがいいです。
— アメリカの公立小学校 1年上期の授業内容

記事を読んでいて私が在米1年目に通っていたESLの授業内容を思い出した。

ESLの授業内容(Reading, Writing)

Readingの授業では課題図書(The Old Man and the Sea)をホームワークで指定されたチャプター分読み、クラスでグループディスカッション。先生が挙げたディスカッションポイントについて生徒が話し合った。要約の練習も沢山した。

Writingの授業では色々なパターンの構成を学んでその構成に沿った書き方を練習した。1つの議題に対して1つのオピニオンで1.問題定義+結論を完結に述べる 2.なぜそう思うのかの理由を挙げる 3.結論を述べる という書き方や、同じ議題でも2つの選択肢を挙げて比較をして書く書き方などロジカルシンキングで文章を組み立てる練習をした。

日本の小学校で習った起承転結以外にも色んな型があるのだなぁとあの頃学びながら思ったのだった。

これら私がESLで受けた授業、アメリカの小学校 Language Artsの授業と非常に共通する。

(異常な記録マニアの私なのにこのESLの時期はとにかく必死でブログもやりたいと思いながらもせず、教材も卒業と同時だったかな、ESLはこれで終わり!と処分してしまった。辛すぎて次のステップに進みたかったのだろう。今とてつもなく見返したい...。どうして取っておかなかった私!!!)

日本語の国語でも論理力を鍛える

最近は息子のひらがな楽しい期が(遂に!)到来したのでここでグッとひらがなに力を入れて数ヶ月やっていきたいと思っている。 そこで最近は色々国語教材について見ていて『出口式国語』の出口先生や小学生の作文力をアップする通信教育講座『ブンブンどりむ』監修などもされている斎藤孝先生の教材が気になっていた。

出口式国語

出口式では「主語・述語・目的語をつかまえることが、すなわちその文の要点となる」(中略)論理的に読み、論理的に考え、論理的に表現する、そういった技術を子どもの頃から鍛えてこそ、初めてその延長線上のクリティカルな思考が可能となるのです。(中略)自分の意見を一定の型を踏襲して表現する練習をすることで、作文・論文の書き方が簡単に習得できる方法を提示しています。実は欧米ではエッセイ・ライティングという手法で、論理の文章は一定の型から習得させるのが普通なのです。
— はじめての論理国語小1レベル・小2レベル

斎藤孝先生

『ブンブンどりむ』は(中略)小学生の「書く力」を軸に、「考える力」「読解力」「想像力」を育む工夫がふんだんに凝らされた教材です。
— 小学生の作文力をアップする通信教育講座「ブンブンどりむ」
 
「読解力」があると、本がちゃんとよめるようになるだけではなくて、人の気持ちがわかるようになります。これはみんなが生きていくうえで、とても大切なことです。名作をよむことが、本の世界だけでなく家族や友だちなど、人の心を深く理解する練習にもなるんだね。
— 読解力がグングンのびる! 齋藤孝のゼッタイこれだけ!名作教室 小学2年(上)

まさにこれだ!!!!!

アメリカでの日本語の学び方

我が家は今のところ日本語補習校に通う予定にはしているがお任せではなく家庭学習もしてサポートしていきたいと思っている。日本語の家庭学習においては『論理力、考える力をつける』という大きなミッションを意識しながら取り組んでいくのもアメリカで日本語学習を進めるにあたって良いのではないかと思った。

息子は現在もうすぐ4歳で、今はひらがなを覚える、語彙を増やすという目の前のことに私は一生懸命になっていて、この先小学生に上がってからもどの教材を使って勉強していこうかといったことは何度も考えたり計画しているけれど『何の力をつけるために日本語を勉強するのか』を考えたことはなかった。

何のために。

『問題解決が出来る子どもに育ってほしい』という気持ちは前からあった。そのために論理的思考を身につける必要がある。日本語と英語の二言語の学習で考える力、論理力を鍛える。生きる力をつける。

今回『学ぶこと』についても考え直す非常に良いきっかけとなった。感謝感謝感謝です。

アメリカの公立小学校 1年上期の授業内容
アメリカ公立小学校での論理力の育て方

AMEKOTO

4歳の息子とアメリカでバイリンガル育児をしています。AMEKOTOブログは『日本語知育と英語教育両方を頑張りたい母の奮闘記録』。日々のバイリンガル育児/知育の記録を軸に、お気に入りの日本語・英語絵本や教材の紹介などもしています。

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